『再会の夏』を観てきました。
シンプルで分かりやすく、とても美しい。そんな映画でした。
舞台はフランスの片田舎。退役直前のランティエ軍判事の最後の仕事として、留置所に拘束されている一人の男性の取り調べを行うことになります。何故拘束されているのか?という理由が謎のまま進むストーリー。健気に留置所の前で飼い主を待ち続けるわんこがみていてしんどい。そして犬に優しくしてくれる判事や街の人に救われます。
『シュヴァルの理想宮』と同じような、大きなアップダウンのある作品ではありませんが、少しずつ絡まった謎の糸がほぐされていくストーリーは、分かりやすいというか、優等生的というか・・・結末も含めて、安心しながら見られる作品だと思います。反戦作品でもあると思いますが、そこまでハードな殺戮シーンも多くないので、そこも安心^^;何より、登場人物が味わいがあって、魅力的です。
ずっと映画館の椅子に座って、余韻を味わっていたい・・・そんな作品です。
わんこは大活躍!しかも戦場でのシーンで勇ましい姿を見せていたのは、この子のお父さん犬だとか。ですが、メインで動いていくのは人間たち。忠犬ハチ公?物語ではないと思いますので、犬目当てだとちょっと肩透かしかも知れません。あと、結末も人によって「っえっ・・・?」かも^^;
この作品、原作が小説だそうで、是非読んでみたいです。
原題のLE COLLIER ROUGE(赤い襟)は原作の小説の題名で犬の首輪?を意味しているようですが、映画ではしているように見えませんでした。あくまで象徴として使っているのかもしれませんが「赤い襟」と「再会の夏」では受ける印象が大分違いますよね。
写真はシネスイッチ銀座の壁に飾られた絵たち。映画の作品のあらすじや感想がびっしり書き込まれていて、スタッフの方が作っていらっしゃるのでしょうか。愛情を感じました。
今週末は年度末(!)ということで、今日が年内ラスト映画鑑賞かも。11月からこんなに見たい映画のオンパレードだったのは本当に幸せ。来月だけで見たい映画が8本もあって、どうスケジュールをやりくりするかエクセルで管理するというね・・・^^;!