『恋人はアンバー』を観てきました。
劇場で予告編を拝見した時から、公開をとても楽しみにしていました。午後一で日比谷へ・・・。
舞台は1990年代半ばのアイルランド。田舎の男子高校生・エディは同性愛者であることを何となく自覚しながら、父親のように軍人として生きる将来を描いています。窮屈な高校生活の中で、同じく同性愛者である女子高校生・アンバーと出逢い、お互いの学生生活を穏便に終えるためにも期間限定で恋人関係を装うことになったのですが・・・。
実はアイルランドでは1993年まで、同性愛=犯罪であったとのこと。つまり、そのたった2年後の話・・・ということで、自分の本当の性を誰にも打ち明けらずに過ごすエディのしんどさはいかほどだったかと考えると辛すぎます。特に高校生なので・・・早熟な同級生には性愛ネタで際どい質問をされ、それを上手くかわそうとするもそこまでのしたたかさや調子のよさもなく・・・。このエディというキャラクターがとても繊細な性格で、そこに自認できない性という要素が加わり、もう見ているだけで胸が締め付けられました。後半に進むにつれて・・・。どうみても軍隊で生きていけるようなキャラクターじゃないだろう!と終始突っ込みながら見ていましたが笑、最後は・・・頑張れ!と全力で応援したくなりました。ネタバレになってしまいますので、気になる方は劇場へ・・・。
農夫の家の息子から国の軍の司令官にまで出世した父親、家庭を犠牲にしてきた夫に不満タラタラの妻、夫を自死で失った女性、思春期特有の好奇心と揺らぎに振り回される同級生たち、エディのクラスの先生・・・それぞれのキャラクターに魅力があって、保守的な土地に漂う閉塞感に息苦しさを覚えながら、その中で何とか生きていこうとする登場人物が皆とても魅力的でした。最後に暖かな気持ちになれる映画は良いですね。
来年1月まで見たい映画が目白押しなんですよね。上手くスケジュール調整をしなければ・・・試験勉強しながらね^^;!