『フォードvsフェラーリ』を観てきました。
昨日、公開初日だった映画『フォードvsフェラーリ』を観てきました。
夜遅い回の上映だったので、客席の埋まり具合は1/4程度?ご夫婦の他にも、職場の男性同士で来られているような方も多かったです。
タイトル通り、車で有名なイタリアのフェラーリ社とアメリカのフォード社がカーレースの24時間耐久レース「ル・マン」での優勝を争うという物語(実話とのこと)。
フェラーリ社に買収の話を持ち掛けたがこっぴどく振られて(その時点で既にイタリアのフィアット社に買収されることが決まっていた)、耐久レースで鼻を明かしてやろう!というところから本格的に始まります。話の中心はフェラーリ社とフォード社というよりは、フォード社内の管理部門vs現場という感じで、ストーリーの結末からオチまで、勝負の世界に社内政治を上手く絡めた、アメリカらしい作品だなと思いました。
話自体は結構シンプルというか、奇をてらった印象はありません。男同士のビジネスの世界のきったはった・・・みたいな話だけではなく、クリスチャン・ベイル演じるケンが息子と一緒に星を眺めたり、耐久レースの絵を描いた息子にケンが情景を語ったり・・・そういった心温まるシーンも丁寧に描かれていました。いい年した成人男性が住宅街の真ん中で取っ組み合いのけんかをしていたり、笑えるシーンもしっかり挟まっていました。偏屈な技術屋の夫を支える奥さんも良かったです。
観ていて思いましたが、数年前に観た映画「アイヒマンを追え」も似たような感じでした。こちらの作品も西ドイツ検事vsアイヒマンというより、実際は西ドイツの検察(でいいのかな?)内の人事抗争というか、そういったものが中心に描かれていたように思います。
やっぱり一番の見どころは耐久レース!どうやって撮影したのだろうか。車お好きな方にはたまらないシーンだったと思います。思わず声が出てしまったり、手に汗握って前のめりになるのも頷けます。車がお好きな方には、是非4DXの劇場でご覧いただきたいです。
マッド・デイモンもクリスチャン・ベイルも本当に素晴らしかったですが、個人的にMVPはフォード社の2世社長です。試乗した後のあの泣き方はズルいぞ・・・!場内のお客さんが皆笑い出してしまったではないか!