合格通知が届くまで。
今日、本屋さんに立ち寄ったら偶然素敵な本を手にしました。
あららぎ菜名先生の「東京藝大ものがたり」です。
東京藝術大学といえば日本で最難関の大学の一つですが、なんと三浪の末に見事合格されたあららぎ先生。
合格に至るまでの紆余曲折のストーリーが漫画で描かれていて、あっという間に結末まで読み進めてしまいました。
この藝大受験もそうですが、「受験」とくくられる期限付きの夢全般って、大人になってから自分で見つけた夢を追うのとはまた別の苦しさや悩みがあると思います。
私の同級生にも、合格確実と言われていた地元のトップ高校にまさか落ちてしまい、その後随分と長いこと落ち込んでいた、とその子と同じ学校に進学した同級生から聞いたことがありました。
何より、受験の不合格って、受験した本人以上に支えてきた親のダメージが大きいですよね。何年も、下手をすれば何十年も時間もお金もつぎ込んできたのに「はい残念だったね~」の一言で終わってしまうのだから・・・親御さんが次の挑戦にしり込みしてしまうのも当然だと思います。
だからこそ、最後のお父様とあららぎ先生との描写はとても美しく、お父様のお気持ちを思うと涙があふれてきました。本人も大変、支えるほうはもっと大変・・・。フライングのお兄様にも笑わせて頂きました。
「二度あることは三度ある」とも「三度目の正直」とも言います。三度目の挑戦で見事に夢を果たしたあららぎ先生。いや、現役時代まで入れたら四回目の挑戦だったんですよね。その姿に、ちょっと疲れていた体と心にエネルギーを注いでもらった気持ちです。あららぎ先生、素敵な本を描いて下さりありがとうございました^^