体と意思疎通するために。
在宅でのトレーニング、どのようにされていますか。
一人でも実践できるものだと、良質な映画を見る、演劇トレーニング関係の本を読む、過去の台本を読み返すなど、色々あると思いますが・・・そろそろ体が鈍ってきませんか。取り組んでいるトレーニングもワンパターンになってきて、少し飽きてくる頃ではないかと思います。
私がお世話になっているバレエ教室で、以前取り組んでいた「自宅でもできるトレーニング」があるので、ご紹介したいと思います。
それは「コーディネーショントレーニング」です。
ロシアのバレエ団では大分前から取り入れられていたようですが、日本で実践しているバレエスタジオや演技レッスンの先生はあまりお見かけしません。サッカーなどスポーツの世界では取り入れているコーチの方なども多いようですね。
俳優(声優)養成所でも、ダンスが必須科目になっている学校も多いかと思いますが・・・
「振付を覚えられない」
「振付をすぐに忘れてしまう」
「先生と同じように踊れない」
「自分の思ったように手足を動かせない」
など、大人になってからダンスを始めて、こういった悩みにぶち当たりませんか?上記は全て、私が経験した悩みです。
練習が足りない?ちゃんと鏡を見て??いや、練習量と根性と気合と努力でカバーできるなら、それに比例して皆ローザンヌに行けるわけで・・・^^;
大人になってから習い事やこういった職業訓練を受ける場合、子どもの頃と違って生活の全てをレッスンに割くことは出来ません。寝食をサポートする保護者もいません。そういった中で、いかに効率よく、無駄のない努力を続けるかは、とても大切なことだと思います。まして大人になってからのレッスンは、多くの人が自分の稼ぎから費用を捻出して受講しているはずです。実りのないレッスンに時間とお金を使っている場合ではないのです。
動画サイトなどで検索されると、参考になる動画が色々と出てくると思いますので、是非探してみてください。
(音源の著作権などの関係で、直接動画のリンクを張ることは見送ります。)
ポイントは「一度できるようになったら全く違う動きを取り入れる」こと。何度も同じことを繰り返しても、脳が慣れてしまい、トレーニングの効果が薄れてしまうからです。(ここはとてもデリケートな部分だと思います。同じことを反復しないといけないトレーニングなどもあるかと思いますので・・・興味を持たれた方はご自身できちんと指導ができる先生など、調べてみてくださいね^^;!)
私も以前、このトレーニングを受けたことがありますが、
私「(鏡に映る自分を見て)嗚呼、なんてみっともないんだ。全然できていない・・・ションボリ」
先生「はい!いいですね。では次の動きに行きましょうか。」
私「(え、このレベルの動きでもういいの?もう次に行くの(行ってしまうの)・・・?)」
と、自分の肌感覚だと正味6割出来れば正解?相当不安にもなったのですが、自分の体と意思疎通ができるようになる事と「完璧」を追求しないという点で、私にとってはとても意味のあるトレーニングでした。体をバラバラにきちんと自分の意思通りに動かせるって、ダンスをする上ではとても大事な能力です。それを鍛えることができる(そしてあまり労力がかからない)トレーニングだと思いますので、行き詰っている方、マンネリになっている方は是非お試しください。
現在、特定の先生についてレッスンを受けている方は、こういった時に的確なアドバイス(抽象的な内容ではなく、実践できるレベルのもの)をきちんと提供して下さる先生かどうか、しっかりと見ておくべきだと思います。ボランティアで見て頂いているなら別ですが、自分の貴重な稼ぎから指導料を払っているわけですから。今後お付き合いを続けていく(指導を仰ぐ)関係に値するかどうか、見極めるにはいい機会なのかもしれません。日頃から準備のない、勉強しない指導者から誰も教わりたくなんかありませんよね^^;