トリプルアクセルを狙うようなもの?

今日もバレエのレッスンでした。
来月でいったん区切りをつけるので、一回一回が貴重です。

今の先生は原理・原則をきちんと説明して下さる貴重な指導者で・・・そして、今の教室はセンターレッスンをしません。

多くの巷のバレエ教室で行われるレッスンは、大きく分けて「バーレッスン」「センターレッスン」の2つに分けられると思います。バーレッスンは木の棒を掴みながら行うアレ(で、伝わりますよね?)で、センターレッスンはバーレッスンの後に行われるものです。バーを使わないで行われます。

バーレッスンはアレグロのためにあるもの・・・ちゃんと教えてくれた先生、いましたか?
今のお教室はバーの持ち方、バーと自分との距離、立つ場所など、全てをシステマティックに指導して下さいます。何でもかんでも科学的が良いとは思いませんが、こういった基本的な事をシンプルに、かつ再現性が高い言葉と動作で教えてくれる先生に出逢えたお陰で、まだまだ上手くなれる、いやゼロに戻れる、と自分の成長を感じています。

さて、そんな大人から始めるバレエですが・・・。
大人からバレエを始めてぶつかる大きな壁、というか、現実の一つは「飛べない」だと思います。

バレエの花形の動きと言えば、回転と跳躍ではないかと思います。男性のダイナミックなジャンプはもちろん、女性のジャンプも華やかで美しいですよね。グランジュッテとか。回転ならイタリアン・フェッテとか・・・それらに憧れて始めるのだって当然です。だってあんなに綺麗で素敵なんですもの。

で、も、ね・・・。

何年やっても出来るようにならないんです。回転ならまだしも(私はその回転でさえ10年位つまずいていた)、ジャンプなんて夢のまた夢・・・小さいジャンプですら、まともにこなせるようになるのに、一体何年かかったでしょうか。

先日歩いている時に、ふと降ってきたのですが・・・。
これって、大人からフィギュアスケートを始めて「もう何年も週3でレッスンを受けているのにトリプルアクセルが飛べない~!」と落ち込んでいるのと同じような事を言っているような気がして・・・。

「いやいや・・・」って思いません^^;?

オリンピックに出るような女性アスリートでさえ、長い滞空時間のジャンプは、体が成長期に入る直前までがピークだったという人も多く見られます。女性はどうしても二次性徴で「産む」ための体型に変化していくので、体が重くなるんですよね。肉付きとか、胸とか・・・。出来なくなっていくのは当然だと思うんです。

あんなに体を絞ってゴリゴリに鍛えている人たちだって、成長過程で少しずつ「できない」事が増えていくんですよ。それなのに、まとまった運動経験は学生時代の体育の授業が最後でした、みたいな人が大人になってバレエを始めて、あんなにピョンピョン飛んだり回ったりできるようになるはずないじゃないですか・・・。

それを指導者は、教わる生徒さんにきちんと伝えるべきだと思うんです。

言わなくてもその位分かっているだろう、と思っているのでしょうか。案外「やればできる!」「試行錯誤」の根性論に無駄に縛られている人は多いと思います。そんな事をしている時間もお金も、大人の生徒さんにはない・・・はずです。

挑戦するな、というのではなく・・・。
「できること」「できないこと」を整理して、その中で「できる事」を少しずつ増やしていけばいいのではないか、というかそうやってうまく付き合っていくことが、大人の習い事の秘訣ではないか思います。

だってバレエが全てじゃないでしょ?明日の夕飯だったり、来月の家賃だったり・・・他にも大事なことが山ほどあるじゃないですか。パパージャーやママージャーが生活の管理をしてくれるわけでもありません。やる気と元気で上手くなったら、皆ローザンヌでファイナリストくらいにはなるんじゃないでしょうか、なんてね・・・^^;

例えば、バレエの「5番」本当に正確な位置に入れられる人って、大人になってから始めた人ではかなり少ないと思います。
それであれば、3番を使う、とか・・・。大きいジャンプではなくて、小さなジャンプを丁寧に飛べるようになるとか。「妥協する」って、こういうことだと思うのですが・・・如何でしょうか。

芸事でこういう改善提案や話し合いをやろうとすると、議論にすらならない場合が殆どではありませんか。先生同士が議論するような場も、そもそもあまり見たことがないような気がします。学校で言う「研究授業(公開授業)」みたいなことって、ないのでしょうか。

指導者の感覚頼り(そしてその感覚も超個人的なものなので生徒に応用できるかといえば正直怪しいものが多い)で、「もっと大きく!」「もっと深く!」「口を立てに大きく開けて!」・・・おっと最後は歌だった^^;でもどこも似たようなものなのだと、大人になって習い始めたからこそ、冷めた目で色々と見ることができています。指導者としてお金をもらってそれで生活しているんだったら、せめて人に教えられるレベルまで“教える技術”を高め、磨き続けて欲しい・・・と思ってしまう私は贅沢なのかな。

10年続けて、ようやく納得の行く先生に出会えた奇跡と感謝を忘れず、今日も一歩ずつ上達の道を進んでいくのです。コツコツと、一歩ずつ、できることから・・・。

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