『アフター・ヤン』を観てきました。

『アフター・ヤン』を観てきました。

劇場で予告編を見た時から気になっていました。日曜午後の日比谷シャンテへ。

ただただ静謐で美しい時間が淡々と流れ続ける・・・。映画そのものが一篇の詩のような印象を受けました。とにかく、映像が本当に美しいのです。自然、緑、光、影、人の命・・・どれも一枚の絵のようでした。

ストーリーは未来が舞台。家庭にも人型AIが当たり前のように置かれている時代の事。とある家庭で子どもの教育係として購入されていたAIの「ヤン」が故障します。何とか修理しようとする父親が奔走しますが、その中で驚くべき事実が明らかとなり・・・というストーリー。

メインキャストを含め、出演者が大きな感情(怒鳴り散らすとか)の起伏を見せるシーンはありません。大きな山や谷のような起伏がある作品ではないので、そういったものを求めている方には不向きな作品だと思います。あと、この作品の監督は小津安二郎監督を敬愛されているとのことで、小津監督の世界にハマれる人はきっと楽しんでいただけると思います。

全体を通して一番印象に残っているのは、種類の違う「人間」が当然のように存在していたことです。一般的な(今巷にあふれている)「ヒト」、クローン人間、そして人型AI・・・この映画を見ていると、決して遠い未来ではなく、数十年後には実在する未来なのかもしれない・・・と思わずにはいられません。ヒトがクローン人間を軽蔑している描写とか・・・きっとこういう事って、どんな世界線に行ってもあるのでしょうね。マウンティングというか見栄の張り合いというか・・・こういう世界、舞台でやったら面白そう。でも将来、ヒトとクローン人間と人型AIが一緒に舞台に立つ日もきっと来るのだろうか。それを舞台にしてもまた面白そうというループ。

landlady
お芝居をしています。寄り道と道草ばかり。旅と自然と動物と音楽が生きる糧。