『丘の上の本屋さん』を観てきました。
大分時間が空いてしまいましたが、3月に鑑賞してきました。新宿ピカデリーにて。終演後に確認してみたら、客席の埋まり具合は8~9割と結構な人出でした。
ポスターと予告編で期待して観に行きましたが、予想以上に楽しめた作品です。
風光明媚、という表現がぴったりの、イタリアの丘陵地域にある古本屋さん。店主のリベロと、そこに訪れる人々とのやり取りが丁寧に描かれた作品です。こじゃれたカフェの店員さんをはじめ、初版本にこだわるお客さんだったり、大学の先生だったり、ゴミの山から一攫千金を夢見る人だったり・・・様々な人間関係が古書店を通じて行きかっているのがとても面白く、飽きることなく楽しめました。中核になるのは移民の少年とのやり取りですが、そこだけに終始しなかったのが飽きずに楽しめた理由かもしれません。
主役である古書店の主人・リベロを演じるのは、『フォードvsフェラーリ』でフェラーリの創業者を演じたレモ・ジローネ。本にまつわる洒脱な冗談も楽しい作品でした。哲学書を読まなくなった下りとかね^^;静かな皮肉というか、反骨精神というか。本を介したコミュニケーションって、素敵だな・・・。
観終わった後、とても豊かで温かな気持ちになって劇場を後にしました。しばらく『ヒトラーの~』とか『ベネデッタ』とか塩気というかパンチの強い作品が続いたので、口直しには最高でした。こちらの作品、いわゆる「山も谷もない」ので、途中で爆睡しているお客さんもチラホラ。ドンパチがあるような作品ではないので仕方がないかもしれませんが・・・また、最後が若干お説教臭くなるので、それで興ざめする人もいるかしれません。でも、彼の未来を考えればベストチョイスな一冊だったのかも。
昨日公開の『AIR』今週末の鑑賞を予定してましたが、予定がパンパンに詰まっているため、来週には見に行きたいと思います。できれば・・・。あちらもベン・アフレックとマッド・デイモンという『フォードvsフェラーリ』で見かけた面々というね^^;個人的にはヴィオラ・デイヴィスの演技がとても楽しみなのですが・・・嗚呼早く見たい!体がもう一つ、いや二つ欲しい。